都立大学の人気店「カンティーナ カーリカ.リ」にて、オリーブオイルテイスティング&ランチ会を開催致しました。
学芸大学のもはや名店「オステリアバル リ・カーリカ」の姉妹店です。
カーリカ・リは自然派ワインと、日本各地の美味しい食材を使ったイタリアンを楽しむお店。
レストランでのかしこまったスタイルではなく、カジュアルなこの店ならではランチ会でした。
セミナーは割愛し、オリーブオイルテイスティングからスタートします。
受付で、さっそくオリーブオイルを1種お渡ししました。
けれど、実はこれは残念オイル。
最初から残念なオイルを手にして、気付いた方は怪訝そうな表情でした。
- スペイン 産地不明 ボトルには「エキストラバージンオリーブオイル」と明記されているが、これは国際オリーブ協会やEUの基準と照らし合わせると、そのカテゴリーには含まれないと思われる。
- イタリア シチリア州ラグーザ 2017年収穫搾油。トンダブレア種単一。樹に無理をさせない伝統的な育て方をし、搾油は新しい設備でしている。この品種の特徴であるトマトの香りが高い。今年も例年に比べると苦味と辛味は控えめ。ナッツのようなまろやかさを持つ。
- スペイン アンダルシア州ハエン 2017年収穫搾油。ピクアル種単一。無農薬栽培、収穫時の気温が一定以上の場合、ナイトハーベストをし、収穫後の実も数時間後には搾油するが、それまで冷却するというこだわりのオイル。特に絞りたての今は、草を刈った時のようなキリッと爽やかな香りと、シャープな辛みがある。
- イタリア ウンブリア州ペルージャ 2017年収穫搾油。中部イタリアの代表品種、モライオーロ、レッチーノ、フラントイオのブレンド。研究熱心な生産者であり、一昨年から搾油ラインを一新。より高い品質を目指している。胡椒や緑濃い香り。辛味と苦みは強く、且つ持続する。
初めてオリーブオイルをテイスティングした方の中には、1番のオイルも美味しいオイル、、、と感じてしまった方も。
オリーブオイルがお好きでも、普段の生活で、オリーブオイルをカップから直接香りを確認したり、口に入れたりすることはまずありません。
今回のテイスティングで、オイル本来の香りと味を確認して頂けたことで、本物のエキストラバージンオリーブオイルを感じて頂けたことと思います。
テイスティングが終わり、各オイルの生産者とオイルの概要を説明したところで、石黒店長にバトンタッチです。

カーリカ・リ
開店3年目とはいえ、この店は人気店ですし、こうしたイベントも毎月のように開催しています。
店長始め、スタッフの方々も慣れたものです。盛り上げつつ、料理の準備も万端です。
角田シェフから、料理の説明を頂きます。
今回は、同じ食材を使った2種の料理、それぞれ冷製と温製を同時に食べ比べていく。お好きなオイルを掛けて。という趣向。
これは角田シェフからのアイディアです。
オイルは温度によって香りが変化します。
もちろん温めたほうが香りが立ちます。では全て温製の方が香りが立つかというと、そうではないところが面白いところ。
冷製を食べても口中で当然温まりますし、食材との相性で香りも変わります。
さて、お料理です。
カーリカ.リでのオリーブオイルランチ会、皆さんにカジュアルに楽しんで頂きました。
こうしたバールのような場所だからできるスタイル。
カウンターに並んだ料理に、皆さん思い思いのオイルを掛けて楽しんでらっしゃいました。
やはりどの料理にどのオイルが合うかというのは、意見が割れていました。好みは人それぞれですから、完全に一致する方がおかしいというもの。
かしこまったレストランで着席のセミナーよりも、今回の方が、皆さん臆することなくご自身の意見を述べてらしたことも、印象的でした。
テイスティングをし、料理にオイル掛けて比べて楽しむ。。。
確かにしていることは、変わりませんが、会場とその雰囲気でこれだけ変化することが分かったのも大きな収穫でした。
今回一緒に計画してくださった角田シェフ。
同じ食材で、冷菜と温菜を並べるアイディアも角田シェフのものです。オイルが必要ないと思うのも、アリですよね。とも。
オリーブオイルセミナーを何度も経験しているからこその発言でした。
彼とのコラボは今回初めてですが、駒沢大学の「トゥセイグランデ」で堤シェフとセミナーをしていた時に、何度もアシスト頂きました。当時は配膳や受付も。
あれから7年。
こうして、角田シェフとセミナーをコラボできて感慨深いものもありました。
また角田シェフと次のステップのイベントをしたいと思います。
ご協力頂いたみなさま
- 株式会社ユーロパス:貴重な新オイルのご提供、ありがとうございました。(3番のオイルです)
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