昨年に続き、この春も菊川市の「mama’s Share Shop Soramame」にてスペシャルセミナーを開催することが出来ました。
今回も、目黒区の人気店のシェフたちが、忙しい中ご協力下さいました。

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今回も、アシスタントしてくれるのは、友人や家族です。トータル8回目ともなると、慣れたもので、安心して任せられます。東京から参加しながら手伝ってくれた友人も。

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キッチンには2人も主役がいます。
学芸大学「リ.カーリカ」都立大「カーリカ.リ」の堤オーナーシェフ。
下目黒「アンティーカ ブラチェリア ベッリターリア」の井上オーナーシェフ。

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お二人とも、前回、初めての場所で思うようにいかなかったからリベンジしたいとおっしゃって下さり、この第2回目の開催となりました。
もちろん前回のお料理、美味しく、大好評だったのですが、常に上を目指す方たちですから。

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まずは3人でご挨拶をし、セミナースタートです。

今回は、ここsoramameでは初のプロジェクターを使ったセミナーを致しました。これも友人の協力があっての事です。

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機材の準備、セッティングと調整。全てお任せしました。

テイスティング後は、今回フォーカスしたオイルの生産者を訪ねた際の写真も見て頂きました。
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今回のオイルは以下です。

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今回使用したオイル
  1. イタリア トスカーナ州トレクアンダ レッチーノ種単一2015年収穫・搾油 香りは刈ったばかりの草の香りや胡椒などスパイシーだが、味わいはまろみがあって穏やか。最後にほんの少しだけ辛味を感じる。
  2. イタリア カンパーニア州セッレ イトラーナ種単一2015年収穫・搾油 栽培から搾油まで強いこだわりを持って生産。デノッチョラートと呼ぶ種抜き製法。香りが高い品種の特徴が良く出ており、透明感ある味わい。心地良い辛味も爽やか。
  3. イタリア プーリア州バーリ オリアローラ種単一2015年搾油・収穫 マイルドなタイプのオイルが多い品種だが、収穫から4~6時間に搾油する事で、香りや味わいに富んでいる。強くはないものの、辛味の持続性がある。
  4. 残念なオイル

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それぞれのオイルの説明をしたところで、セミナーは終了です。

セミナー前からとても良い香りが漂っていたキッチン。皆さま期待のランチがスタートです。

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25名分のお料理を、前菜から順にシェフたちが仕上げて行きます。

soramame私ももちろん手伝います。

前菜が行き渡ったところで、乾杯。

いつものように、皆さまには、お好きな飲物を持参頂いています。
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乾杯。
缶を見ると、、、井上シェフはどうやらフライングしていたようですね。

では、メニューのご紹介です。

前菜:2種のブルスケッタ【堤シェフ】

トマトは菊川市の平川農園から。
しっかりとした果肉に濃い香りと味わい。種を取る必要もありません。塩とオイル、香りづけのバジルのみ。
堤シェフ曰く、「今回、出来が良くないと聞いていたけれど、調味料は一切要らない味でした」と。
これには、トマトと非常に相性の良い2番のオイルを。
果物のような香りを放つトマトに、トマトの葉の香りが加わります。

もう1種はブロッコリーのペペロンチーノ。ですが、中心の花蕾ではなく、その収穫後の脇芽を使っています。そのため、良く火を入れても食感が残っています。
これには辛味がある3番のオイルを。

スープ:豆とパンチェッタのスープ【堤シェフ】

野菜と豆の甘味。上に乗せたパンチェッタとパルミジャーノの塩気。
たっぷり掛けた3番のオイルが、スパイスになりつつも甘味と塩気をうまくまとめます。
オイルがあって初めて完成するスープです。

北海道の生産者が作る色々な種類の豆を、野菜と共にじっくり煮込んだスープ。半分はピューレに、半分はそのままというひと手間が、奥行きを出していました。

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プリモ(パスタ):アサリとペコリーノチーズのスパゲッティ【井上シェフ】

各テーブルに大皿で供されたパスタに歓声が上がります。
アサリとペコリーノの強めの香りと、それぞれの塩気には、2番のオイルを。爽やかな香りが加わって、この一皿が完成します。
香りを加えたくないのであれば、1番。全ての味と香りがよく馴染みます。

使ったアサリは3.5kg
これを、手伝ってくれた方たちが全ての殻を剥いてくれました。
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セコンド(肉料理):牛すね肉のボッリート【井上シェフ】

長時間煮込まれた牛すね肉は、ほろほろと崩れます。

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たっぷりの付け合せは静岡産の芽キャベツ。
ここ菊川も芽キャベツは名産のひとつです。

これも各テーブルに大皿で運ばれます。ソースも。
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肉には、3つのソースをお好みで付けて食べます。もちろんオイルだけでも。
サルサヴェルデ(パセリ)、トンナート(ツナ)、わさび。
これらのソースは忙しいお店の営業の合間に、井上シェフが予め用意してきて下さったもの。
「このソースが合う」「こっちのソースが好き」などなど、皆さまそれぞれ楽しんでらっしゃいました。
オイルだけ掛けるのであれば1番か3番かと思うのですが、ソースと合わせますので組み合わせは何通りも。

:菊川茶のムースと紅ほっぺ【堤シェフ】

苦味あるお茶のムースと、酸味と甘みあるイチゴ、そしてオリーブオイルの滑らかさ。美味!
オイルは2番、または1番。
2番を掛ければ華やかに。1番はお茶の香りを引き立てます。
初めて食べる大人のドルチェでした。

打合せの際に堤シェフが、「お茶を使えないかなぁ」と。
そこから、このドルチェとなった訳です。

菊川のお茶は「深蒸し茶」と言って、蒸す時間が通常の緑茶の倍です。これはここの地の日照時間が長く、茶葉が厚い為に、蒸す工程を長く取っているからですが、この蒸し工程の結果、粉茶状のものが混じります。
このように、もともと濃い味わいの茶葉を、ミキサーで粉状にしました。抹茶のような粉茶です。

「こんな風に食べたことは無かった!」という驚きの声が沢山。


これらの料理がテンポよく出されました。流石、手際が違います。

お互い手伝ったり、または譲ったり、と、二人のコンビネーションも素晴らしく。
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食事中、それぞれのシェフからメニューの説明を頂きました。

何を使っているか、どんな風に作っているか。
でも、ご覧のように、いずれもシンプルな料理ばかりです。これも、彼らの配慮です。出来れば地元の食材を使って、家庭でも出来るような簡単なメニューを考えて下さいました。

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強面なのにシャイな井上シェフは、全体に話すのではなく、各テーブルで。
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いつも見慣れている食材が、作り方一つでこんなに変わる様子を皆さま驚きながら、美味しい料理を楽しんでらっしゃいました。
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和気あいあいと、賑やかにお食事が進みました。お開きです。

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お二人のお陰で、貴重な、素晴らしいセミナーになりました。

また来年も、こうして楽しいスペシャルなセミナーが出来たら、こんなに嬉しいことはありません。

お二人とも、私に取って、食の世界、そしてビジネスの世界でも大先輩です。
でも、何度もこうしてイベントをし、プライベートでもご一緒している「仲間」です。
素晴らしい仲間が居て、本当に幸せです。
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今回も、友人と家族の強力な支えがあったから開催出来ました。感謝しています。

最後になりましたが、3連休のお忙しい中を調整し、ご参加下さった皆さま。
ありがとうございました!

また次回も、楽しく美味しい時間をご一緒下さいね。


ご協力頂いたみなさま
  • :会場のご協力ありがとうございました。
  • ウイングホーム:会場のご協力ありがとうございました。
  • 島商(株):オイルのご提供、ありがとうございました。【2番のオイル】
  • オリーブオイル市場:ご協力ありがとうございました。
  • オリオテーカ:オイルのご提供、ありがとうございました。【3番のオイル】
  • AZ. AGR. CARRAIA DI BARDI FRANCO:Grazie per il olio Leccino.
  • 中野ご夫妻:キッチンアシスト、プロジェクター準備、ありがとうございました。