尊敬する生産者フランコ・バルディ氏から頂いた2014年のノヴェッロ。
不順な天候ゆえに、厳しい状況だったイタリア。特にシエナ地方においては生産を諦めてしまう生産者も。そんな中で、これほど美味しいオイルをフランコ氏が今年も作り出したことに、その尊敬の念が増すばかり。
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フランコ氏いわく、「今年の僕のオイルは金だよ」
この翡翠に輝く「金」の雫を、少しでも多くの方と共有したい。

そんな思いから急遽開催となったお食事会です。セミナーではなくお食事会です。
日頃からLuceVerdeのセミナーに足繁く通って下さる方にご案内を差し上げました。
師走の忙しい時期の急な開催にも関わらず、12名の方がお集まりくださいました。
開催場所は、セミナーで何度かお世話になっているトラットリア「ラ・ヴィータ」。トスカーナの路地裏のトラットリアの雰囲気、そしてトスカーナに「思い」を持ってらっしゃる須田シェフのお料理で、是非このノヴェッロの会をしたいと思いました。

当日はあいにくの雨。冷たい雨と風が吹く夜でしたが、皆様お約束の時間にピッタリと。
私も最初から皆さんと一緒にテーブルに付き、楽しい会話や美味しいお食事を楽しみました。
乾杯の後は、先ずは自己紹介。
そして、もう一度乾杯。
この素晴らしいオイルを作ったフランコに。この素敵な会を開催するきっかけとなったオイルを手に乾杯です。
オリーブオイルで乾杯したこと、私も初めての経験でした。

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翡翠の滴はノヴェッロらしくマットな緑。香りはシナモンをはじめとしたスパイス類や草の香りが。今年の彼のオイルはそこまで辛くありませんが、心地良い辛味と刺激が口の中に広がります。美味しいこと!
皆さんも先ずはその色、そして香りと味わいに驚きの声を上げてらっしゃいました。

この素晴らしいトスカーナのオイルに合わせて頂いた料理。
先ずは、前菜の盛り合わせ。
塩気の無いトスカーナパンにノヴエッロオイルをたっぷり掛けて。まさに、こうして現地では頂きます。
鶏のレバーや、ランプレドット風のクロスティーニ。もちろんこれらにもたっぷりと。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA写真がありませんが、バッカラのトマト煮も。
塩ダラですが塩抜きをしているので、塩辛さは無く、肉系の前菜の中で爽やかな味でした。

お一人、ご自宅でオリーブの木を沢山育ててらして、毎年オリーブの実を漬けてらっしゃる方が。
この方が、今年の新漬けを持参下さいました。
塩度3%未満という新漬け、香りも良ければ味わいも本当に良く、美味しい新漬けでした。
前菜に貴重な一品が添えられました。ありがとうございました。

オイルや前菜やオリーブの実でひとしきり盛り上がったところへ、スープの登場です。
須田シェフが「いつにもまして、愛情をたっぷり込めて作りました」とおっしゃっていた豆のスープ。白インゲンマメが色々な野菜と一緒にじっくりと優しく煮込んであります。

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この寒い夜に本当にぴったりの一皿です。まるでイタリアの家庭で頂いているよう。
先ずは何も掛けずにそのまま。
もちろん、このままで美味しいのですが・・・

NVVitaこうしてオイルをたっぷりと掛けると、より味わいが深く、広がります。

もう一皿プリモです。カーボロネーロ(黒キャベツ)のスパゲッティ。これもシンプルですが、美味でした。
須田シェフはあえて仕上げのオイルを掛けずに提供して下さいました。皆さん手元でたっぷりと掛けます。
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炭火焼きした黒キャベツの苦味と甘味、ピリッと辛味も付けてあるこのスパゲッティも本当に素朴なお味。農作業の途中、お昼におばあちゃんが作ってくれそうな料理です。

今回、もう1種ウンブリア州のノヴエッロをご提供したのですが、このパスタにはこちらのオイルが合いました。

そして藁焼きされたメインは、なんとロバ。
最初にメニューの説明を受けた時、冗談かと思いました。が、ロバはイタリアの中部から北の地方で食べられているそうなのです。

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初めて食べたロバ肉。これが美味しくて驚きました。
鹿でも無く、馬でもないのですが、やはりどこかジビエです。
その香りと味わいに、焼いた藁の香ばしい香りが良く合って、美味でした。
もちろん、これにもフランコのオイルを掛けて。

写真を撮りそびれましたが、デザートには栗粉を使ったカスタナッチョというトスカーナの伝統菓子。そしてクリスマスの定番菓子、パネットーネ。
まさにトスカーナのちょっと田舎街のトラットリアで、お食事をしたような気持ちになる料理でした。

今回ご一緒した方には、第1回目のセミナーからずっとご参加下さっている方も。
こうした方々に支えて頂いているからこそ、セミナーを今もこうして開催出来ています。
このお食事会は、私からのお礼の会でした。

でしたのに、お花を下さったり、プレゼントを下さった方も。
何とお礼を申し上げたらいいのか。

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今回、あるインポーターさんからタイミング良くシチリアのノヴェッロのご紹介を頂き、それをこの会で皆さんにお分けしました。
とても良いオイルでしたので、きっと皆さんに気に入ってもらえると思いましたし、せっかくの集まりですから、美味しいオイルを持ち帰る事が出来たらより素敵です。
でも、皆さんにテイスティングして頂く機会は無く、どんなオイルか文章で皆さんにお伝えし、会の2日前にオーダーを取りました。
詳しい情報はお伝えできず、私がテイスティングした感想だけで、オイルの中でも高価なノヴェッロを注文下さった、その信頼にも感謝しました。

こうして、支え、信頼して下さる方々がいて下さること。本当に有難いです。
皆さんの期待に応えられるよう、より一層磨いていこうと改めて思った夜でした。

寒い夜、お集まりくださった皆様。会の趣旨を汲み、美味しいお料理を提供下さった須田シェフ。ありがとうございました!